2010.11.23 意地
3ヶ月経ってやっと解った
あの人が私と約束をしたと言ってした事は
自分に対する意地のために
自分で広げた風呂敷を自ら閉じる行為だったようだ

あの人は普通の人には理解できないような意地の張り方をした
自分が口に出した事を相手が忘れていても必ず実行したり
たとえ、それが破滅に向かう事がわかっていても
相手に言われた通りの選択で人生を歩んで
言った通りにした結果を見せ「ほらね」って冷たく言い放ったり

私の聞いている限りでも
あの人は勝手に高校を中退した事がバレて
義父に大学に行かないことを責められた時
「大学に入ればいいんだろ」と言い
それだけの為に大検を取って国立大学に入学した
元々義父に対する意地を全うすることが目的だったので
大学には数ヶ月しか籍を置いていなかったようで
幼友達は大学に入った事も知らなかった
義母はそんなあの人のことを
「あの子は学校に入るけど学校は嫌いですぐ辞めるの」と軽く笑う
ま、大学を辞めた本当の理由は何にでも興味を持つ性格が災いして
当時、成田紛争の残党と思われる学生運動の活動に首を突っ込んで
大学側から除籍された為と思われるが
その頃、十代にしては考えられない程の収入があっただろうに
義父に対する意地だけの為に
仕事を捨て大学受験をしたと思うとあの人らしい

他にも詳しく書くと支障があるが
1回目の結婚理由も義父に対する意地の結果だった
あの人は「ほらね、これで満足か」って
結果を見せるためだけの為に平気で人生を賭ける
その度に持っていたすべての物を惜しげもなく捨てて
全く別の新しい人生を歩んできた

ふと、この家に来てからのあの人の事を思い返し
私に対しての意地だったんじゃないかと思えてきた
あの人が他の人と会ったり出かけたりする事を嫌がり
いつも一緒に居て欲しいと願った私の言う通り
仕事も遊びもセーブして
あの人は私の為だけの時間を過ごすようになったのではないか
「おまえの言うとおりにしたぞこれで満足か」って言うために
もしかしたら最初はそうだったのかも知れない
けど、その生活がとても穏やかで心地よくて
このままずっと続いて欲しいと思えるものだったから…

「ほらね」と言って私を捨てられたら
あの人には次の未来が待っていただろうに
あの人が好きで好きでどうしようもなくて
あの人を縛った自分があの人の未来を奪ってしまった
悲しいけど、これが
これまで抱いてきた疑問や
常につきまとっている懺悔の気持ちに対する
答えだと思う

ごめんね
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