あの人はいつも私を甘やかしてくれた
パートから帰るとご飯が出来ていて
「ご飯とお風呂どっち？」って聞いてくれて
お風呂から出ると「アイスとジュースどっち？」って聞いてくれた

今は「ご飯食べたくないなぁ～プリンでもいいよね？」とか
「アイスもう１本食べてもいいよね？」って
ひとりごとを言いながら自分を甘やかしてる

あの人がいつも家に居てくれたから
暗くなって帰っても家には灯りがついて暖かかったし
洗濯物も干したまま出かけても心配なかった
安心だから仕事の残業は断わらず
６時までのパートなのに最高で１０時まで残業した事もあった

今は暗い家に帰るのがイヤで灯りをつけて出ているが
それでも誰もいない家は寒々しい
洗濯物も午前中だけ外に干して家の中に入れる
誰も待っていないんだからいくらでも残業出来るはずなのに
いつも定時であがらせてもらっている