2010.10.23
うちには4匹の猫がいる
1999年1月生まれを筆頭に2000年10月生まれまで
いつの間にか全員10歳を超えてしまった
ここに越す前、あの人の仕事部屋と私の居住空間は完全に分かれていたので
猫もそれぞれ2匹ずつ飼っていた
ここに越して4匹の猫を一緒に飼いだしてからも
しばらくは、あの人の猫と私の猫とに所有が分かれていて
あの人の可愛がっていた凶暴な黒猫に触るのが怖かったが
いつの間にかなついて今は私の膝の上がお気に入りになり
おとなしく爪も切らせてくれるようになった

あの人のもう1匹の猫は、黒猫が産んだ最初の子で
一番小さく生まれ、親のお乳が貰えずあの人がミルクで育てた
4匹の中で一番遠慮がちで私に甘えたくても我慢する猫だったが
その猫が今年の8月始め入院し手術をした
その時、あんなに心配性のあの人が1度も病院に行かず
退院後の看病も私に任せ
抜糸が済んだのはあの人が亡くなる5日前の事だった
今から考えると、まるで残されたその猫が私に甘えられるよう
私に世話を任せたように思えて仕方がない

2階の一番奥にある猫部屋には
私たち以外の人が入ることはなかったが
あの日、救急隊員や警察官が大勢来て
仕事部屋から隣の猫部屋へとあの人を移し検死が行われた
その間、猫達はケージ越しにすべてを見ていた
猫達が何を思ったのか私にはわからないが
臆病な猫達はさぞ怖かっただろう

あれから猫達は今まで以上にみんなお利口さんになった
私が泣いていると、そっと寄ってきて心配そうに顔を見上げる
私は泣きながら猫に話しかける
「パパに会いたいね~」
「パパは優しかったねぇ~」
「どうしてパパはいないんだろうね~」
猫達はだまって私の話を聞いてくれる
私が遠慮せずに泣けるのは猫達の前だけだ
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